ここのところワクチンと言えば、新型コロナかインフルエンザについてよく耳にします。大人であっても気にしなければならないワクチンがあります。風疹ワクチンです。

2012年~2013年に20代から40代の男性を中心に全国的に風疹の大流行が見られました。妊娠20週ごろまでにかかると先天性心疾患を特徴とする先天性風疹症候群となる可能性が高くなります。前述の流行期には予防接種を受けていない方が感染し、妊婦に影響を与えてしまった事例がありました。

昭和37年度(59歳)~昭和54年度(42歳)生まれの男性のみなさんと銘打って、政府のインターネットテレビでもNHKでも予防接種の必要性を訴える番組があるくらいです。風疹の感染力はインフルエンザよりも強く、ひとりがうつす人数はインフルエンザで1~2人、風疹では5~7人と言われています。今年度厚労省は地方自治体でクーポン券を発行し、無料で抗体検査やワクチン接種を行っています。

二人目、三人目を考えていらっしゃるお母さんも妊娠中に抗体検査はしたはずなので、抗体価が下がっている方は妊娠前に予防接種をお考え下さい。妊娠中のお母さんであれば、周囲の大人(旦那さんや上司など)にワクチン接種の声掛けをして行きましょう。

予防接種は、大人が、まだ見ぬ子どもを守るためにできる第一歩と言えるでしょう。

病児保育室 おおきな樹