毎年花粉症に悩まされている方は多いと思います。特に今年はこの10年で最も花粉の量が多く、辛い日々を過ごしている方もいるのではないでしょうか。

私はよく花粉症の患者さんに「相性の良いお薬はありますか?」とお尋ねします。花粉症は毎年のことですので、ある程度決まったお薬を使っている方が多そうですが、意外にも「わかりません」と答える方がほとんどです。そうすると効果と副作用のバランスが良いお薬をご提案するのですが、その薬がその方に合っているか否かは実際に使ってみなければわかりません。

花粉症のお薬は種類が沢山あって、薬の優劣よりも本人との相性が大切です。同じ薬でも良く効く方とそうでない方がいます。また眠気などの副反応も人によってまちまちです。ですから初めてのお薬の場合、効果を確認するために通常2週間程度の処方にさせていただいています。有効な薬が分かれば長めに処方したり、効き目が弱いようであれば少しタイプの違う薬を提案したり、外用薬(点鼻薬や点眼薬)を追加したりします。

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」ではなく、是非「相性の良い薬」(または効かなかった薬)を覚えておいてください。来年処方する際、とても参考になります。

稲垣耳鼻咽喉科医院