久し振りの投稿です。

3年振りに行動制限のないゴールデンウィークを迎えました。それでも「with コロナ」を意識して、皆さん従来とは違った休日をお過ごしのことと思います。

1月~2月のコロナ流行のピークは過ぎましたが、未だ陽性者は高止まりが続いています。

町田市の新規陽性者数は1月31日~2月6日の2794人をピークに、直近1週間は664人(暫定値)となっています。

一方、同期間の当院の陽性判明者数は65人(2.33%)、5人(0.75%)でした。最近は検査の陽性率も下がってきています。

この数字は何を示しているのでしょうか。

東京都や町田市では陽性者数を公表していますが、その内訳は公表していません。陽性者の中には症状があって病院で診断を受けた方と、民間検査機関で陽性が判明した無症状の方がいます。最近は民間検査機関が医療機関と提携して発生届を提出するケースが増え、医療機関を受診することなく自宅または施設隔離をされている方が増えているようです。

皆さんご存じの通り、現在流行中のオミクロン株は感染力が強く、最近では「コロナに感染した」という自覚がなく陽性が判明する方が増えています。当院でも通常通り外来受診をされた方の「のど」を拝見して初めてコロナを疑い、検査の結果「陽性」と判明する方もいます。(コロナ特有の「のど」の所見がだんだんわかるようになってきました)

昨年の第5波の時は呼吸苦など症状の重い方が多く、またそのような方でも入院できない状況があって本当に怖い思いをしました。ですが現在は重症化するのは高齢者や基礎疾患を持っている方が中心、且つそのような方の感染率は低くなっています。状況が異なる中、同じような対応で良いのでしょうか。

最近の傾向として、10代以下の感染者が全体の4割以上であり、その保護者も濃厚瀬職者になります。また園や学校で陽性者が出ると複数の園児・学童が濃厚接触者となり、自宅待機期間中その保護者の生活にも影響が出ます。既に5回目、6回目の濃厚接触者認定を受けたという保護者の悲痛な声も聞きます。もう陽性者、濃厚接触者の対応を改めないと経済が回らないところまできています。

「コロナ陽性なら仕事を休んでも仕方ないよね」「ちょっと体調が悪いから外出を控えよう」

この2年間のコロナ禍を経て、一般通念として感染を広めないための考え方が定着したと思います。重症化リスクとその対応に目処が立ってきた現在、ある程度の流行は許容しながら「with コロナ」にシフトチェンジ出来たらよいかなと思います。

稲垣耳鼻咽喉科医院