咽頭痛

【咽頭痛(いんとうつう)】

「のどが痛くて飲み込めない。」そんな辛いのどの症状、いくつかの原因が考えられます。多くはウイルスや細菌による感染症です。

咽頭痛1
急性扁桃炎
咽頭痛2
扁桃周囲膿瘍(右)
咽頭痛3
・急性扁桃炎、慢性扁桃腺炎急性増悪

風邪などをきっかけに扁桃腺が腫れた状態です。普段元気な方であっても、疲れていたり、寝不足が続いていたりすると免疫力が低下し、発症します。繰り返し症状がでる方は、扁桃腺に細菌が潜伏(慢性扁桃炎)していて、体調不良の時に再燃(急性増悪)すると考えられています。1年に複数回反復する場合は、扁桃腺摘出手術の適応があります。

治療は抗生剤や鎮痛剤をはじめとする内服治療が中心ですが、原因がウイルスの場合、特効薬はありません。しっかり免疫力を上げるための安静、栄養摂取が重要です。重症例では点滴が必要になることもあります。

・扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍

急性扁桃炎が悪化した状態です。扁桃腺の周囲に膿(うみ)がたまり、口が開きにくくなり、耳まで痛むようになります。膿の範囲が広がると重篤な症状(呼吸困難など)がでる可能性もあるため、抗生剤の点滴による早期治療が推奨されます。腫脹が強い場合は、口の中を少し切開して、膿を出すこともあります。やはり繰り返す場合は扁桃摘出術の適応になります。

・急性喉頭蓋炎

扁桃腺よりも奥の「喉頭蓋」が腫れるため、口からのぞくだけでは診断できず、内視鏡検査で診断します。症状は嚥下時痛とこもり声が特徴です。重症化すると呼吸困難が生じるため、早めの治療が必要です。多くの場合、入院が必要です。治療は抗生物質や浮腫(むくみ)を取る薬を点滴投与しますが、呼吸苦がでた場合は気管切開を行うこともあります。

・溶連菌感染症

咽頭炎を起こす原因菌のひとつにA群β溶血連鎖球菌(溶連菌)があります。溶連菌は感染力が強いため、「はしか」や「おたふくかぜ」と同様、学校感染症に指定されています。

治療はペニシリン系抗生剤を10日間内服します。咽頭痛や発熱の症状は数日で消えることが多いですが、除菌が不十分ですとリウマチ熱や糸球体腎炎などの全身疾患に移行する可能性があるため、服薬は中断しないで下さい。

稲垣耳鼻咽喉科医院

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