抗生物質使用削減:厚労省が指針

2016-04-13

日常診療で使用する機会の多い抗生物質。しかし今、抗生物質が効かない細菌(薬剤耐性菌)の増加が国際的に大きな問題となっています。

抗生物質の乱用がその主な原因とされており、医療者の間では10年以上前から「カゼに抗生物質は不要」が常識となっていましたが、実際の臨床ではなかなか削減できていないのが現状でした。

そんな中、4月5日に厚生労働省が「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を発表しました。

プランの成果指標では、2020年までに抗生物質の全体使用量を現在の3分の2に、経口抗生物質(飲み薬)は半分に削減することを目標にしています。

当院にも感染症の患者さんが毎日沢山来院されます。「カゼに抗生物質」はこれまでもさすがに処方することはありませんでしたが、これからは他の感染症でもより厳格に抗生物質の適応を考えなければならないと、再認識したところです。

長く通院されている患者さんによっては「前回と同じ症状だけど、薬の内容が違う」とか、稀にいらっしゃる「抗生物質を希望する患者さん」に対しては、必要ないと判断すればきっぱりお断りすることもあるかもしれません。

目先の利益よりも長期的な安全を考え、一医療者として国家的、国際的プロジェクトに協力をしたいと考えています。受診される患者の皆様にも、その点ご理解いただければ幸いです。

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