「喉頭がん」について~その2~

2015-04-17

~その1~から10日も経ってしまいました。更新が遅くなって済みません。

進行した喉頭がん、あるいは放射線治療後に再発した喉頭がんに対する治療は、喉頭全摘術が一般的です。喉頭は声帯を含む「声を出す」器官なので、当然ですが全摘すると声が出なくなります。

しかし、喉頭全摘後でも代替音声を用いることによって、コミュニケーションを取ることは可能です。では、代替音声にはどんなものがあるのでしょうか。主なものとして、以下の3つの方法があります。

①食道発声
 喉頭全摘後も食事は普通に摂れますから、口から食道、胃に通じるルートは残っています。皆さん、ゲップをすると音が出ますよね。食道発声はゲップの音を言葉に換えて話す方法です。習得するには訓練が必要になりますが、自分オリジナルの「肉声」を出すことができます。

②電気喉頭
 3年前に亡くなられた、髭の殿下こと寛仁親王がお使いになられていたことで、その存在をご存知の方も多いかもしれません。電気喉頭は摘出した声帯に代わる「音源」の役割をします。電気喉頭で音を出しながら「クチパク」のように口を動かすと、ただの「ブー」という音が意味を持った「コトバ」に換わります。食道発声よりも習得は容易ですが、ロボットが話すような抑揚のない声になります。

③シャント発声
 音源は食道発声と同じく食道粘膜になりますが、食道発声が「飲み込んだ空気」で音を出すのに対し、シャント発声では「吐く息」で音を出します。この方法で発声するためには、気管と食道をつなぐ「シャント」というシリコン製の人工物を手術で埋め込む必要があります。食道発声よりも大きな声で、長く、しかも容易に話すことができるという利点があります。一方で、シャントは定期的な交換が必要で、飲んだ物が気管に入り込むリスクがあります。

さて、つんく♂さんはどんな代替音声を獲得されるのでしょうか? 「また歌を歌いたい」という希望があるならば、シャント発声を選ぶかもしれません。

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